ドイツの「ベルリーナ」/イギリスの「ウィルシュケーキ」
10月のお菓子は久しぶりの揚げ菓子です。揚げ菓子は油が多いので敬遠されがちですが、ヨーロッパではお祭りやお祝いの際に欠かせないお菓子です。調べてみるとヨーロッパ全土には多種多様の揚げたお菓子が存在しておりとても興味深いものがあります。カロリーはともかくとして古くから国民に愛されているお菓子をぜひご紹介したくてメニューに加えてみました。
「Berliner/ベルリーナ」は早い話がジャムドーナッツです。ドイツではカトリックで行われる断食の前に行う「謝肉祭」や「大晦日」などお祝いに欠かせないお菓子。断食前のお祭り騒ぎのために家畜を潰し頂くのでその際に出来る油(ラードやヘッド)を使いお菓子も作ったのが始まりの様です。主に殆どのドイツでは「ベルリーナ」ですが、ベルリンを含む東部は「プファンクーヘン」。南ドイツやオーストリアなどでは「クラップフェン」また他国では呼び名はさまざまです
中に入れるジャムの定番はラズベリーや苺、杏ジャムですが、ドイツでは豊富に採れるプルーンやチェリーも定番。ドイツは香り高いサクランボのお酒「キルシュ」も有名ですね。今回は自家製のラズベリー&苺のジャムと杏のジャムを用意しました。色々試してみましたがやはり酸っぱめのジャムが良く合います。
今回はドーナッツだと食べきれない方に生地の半分はドイツの菓子パン「ブッタークーヘン」への変更もありです。といいますか全員変更。汗
この「ブッタークーヘン」ブッター(Butter)はドイツ語でバターのこと。バター、砂糖、アーモンドをたっぷりのせて焼く家庭的なおやつパン。バターの香りがたまらないのです。
イギリスの「ウィルシュケーキ」はスコーンとクッキーを合わせた様なお菓子です。本場イギリスではベイク、ストーンという鉄板で焼くのですが、教室ではフライパンを使用しました。両面しっかり焼くにはかなり時間がかかるのが難点ですが、オーブンが無かった時代に出来たお菓子なので仕方ないのでしょうね。
推測ではスコーンはこのお菓子の進化形ではないでしょうか。。。
このウィルシュケーキも軽くバターをぬったり、ジャムをつけたりもするそう。ほっくりした生地に合いそうです。
カロリーが少しばかり気になりますが、秋のティータイムに合うお菓子達ぜひご家庭でもお試しください
- « 10月「海老チリ」「青菜炒め」
- 「北斎展」 »